WWEがつまらなくなった理由を考えた

WWEがつまらなくなって久しい。中邑やAJスタイルズにフィン・ベイラーと、新日本プロレスにゆかりのあるレスラーが活躍しているのにかかわらず、そこまで個人的には盛り上がっていません。というかそもそも新日本プロレスにも興味を失いつつあり、プロレスに対して非常に熱が攻めてしまっている・・・

 

WWEを長年見ているわけではないのだが、個人的には90年代後半から2000年代初頭が最もピークであったと感じるアメリカンプロレス。アティチュード路線、WCW崩壊、ECWもWWEに吸収、各トップレスラーがWWE流入、この頃のアメリカン・バッド・アスなアンダーテイカーが本当に好き。日本人でいうと、TAJIRIとかTAKAみちのくがいたりもしたし、盛り上がっていたなぁ。本当かどうか知らないが、アメリカではTAJIRIはイチローより知名度があるとか言われたりしていた。リアルタイムで見ていないが、きっとハルク・ホーガンやランディ・サベージがいた90年代初頭も面白かったに違いない。youtubeで試合を見ていると思う。ちなみにマイ・ベストバウトは天龍vsサベージ。名勝負として有名だが、これを初めて見た時は、本当にサベージのフライングエルボーが、まるで虹がかかったかのように美しく見えたなぁ。

まぁ、そうなってくると、ここ30年間くらいでは今が最も魅力的ではない、となる。何故か。レスラーが小粒になった。スターがいない。ストーリーもファミリー路線に寄った、しかし少し前までは結構面白かったが、去年くらいから熱が一気に冷めてしまった。どうして急につまらなくなったかを、ちょっとここで理由を3つ考えてみました。

脱ステロイド

ここでのステロイドは筋肉増強として使用する場合を指します。免疫疾患に対する薬としてはステロイドは非常に有効であり、副作用については注視されているが、重要な医薬品であることは間違いないことは認識しています。

さて、アメリカンプロレスを日本人が楽しむ場合、体の大きさ・筋肉というのは日本人がどう頑張っても勝てっこないところ。2メートルくらいの巨人たちが戦う試合とか鎧のような筋肉をまとったレスラーのパフォーマンスは日本のプロレスにないものなので、WWEストロングポイントというか重要なファクターだった(過去形)と思う。スピードや技巧であれば、日本のプロレスまぁ又はメキシコでルチャの方が優れている。ホーガンの力コブはアメリカ人すげーと誰もが思ったに違いない。レスラーじゃないがシュワちゃんの若いころの写真は、日本人では絶対に成し得ない体つきだった。だがしかし、まぁ、最近は筋骨隆々のレスラーが少なくなった。直近、さらに減った気がする。サモア・ジョーとかオーエンズとかブレイ・ワイアットとか、アンコ型がWWEベルト戦線を張っているのは、もはや理解不能の域である。おそらく隆々とした体の持ち主でかつ、今WWEで最も価値のあるレスラー、ローマン・レインズはいつも服を着ているため、残念だが筋肉を拝めない。じゃあ誰を拝めるの?となると、思いつくのはブロック・レスナーとかオートン、シナ、HHH、少し前の世代の人たちばかりで今はどうやら通年出場を免除されている方々である(この人たちがステロイドを使用していたのか否かは不明であるが。まぁレスナーはUFCに出場していたし、使用していないと思っている)。

90年代初頭アルティメット・ウォーリアーやその名の通りな「マッチョマン」ことランディ・サベージといったアメリカンなごっつい人たちが活躍していたが、ステロイドが大きな社会問題となったらしい。野球とかでも、90年代、60本ホームランを打ったメジャーリーガー、マグワイアがステロイドを使用していたとかで大きな話題となった記憶がある。プロレス界ではその後ブレット・ハートのようなナチュラルなレスラーが中心になるが、まだまだステロイドもしくはそれに準ずる薬は使用されていたに違いない。今たまに2000年付近のWWEの映像を見ていると、ほんとうにみんないい体だなぁと思う。

しかし2000年代になって弊害が出てくる。有名なのはクリス・ベノワやエディ・ゲレロといった日本でもなじみのある人たちが若くして自殺・急死した(今見るとエディゲレロは本当にむっきむき)。これは、薬の影響と言われたり、言われなかったり……前述のウォーリアーやサベージもまだ50代で死んでしまった。これも薬の影響は否定できないとされている。やっぱりやばいよステロイド、2000年代になって、この認識は一気に広まった気がする。

世の中、クリーン化が進み、今やプロレスとはいえステロイドの使用は許されない時代になってしまいまsた。プロレスは正式なスポーツではないため、競技での公平性を保つ必要もないし使用自体は悪くないと思うが、こうも死亡事故が続く中、上場企業であるWWEの会社規模と社会へのインパクトを考えれば薬を使うことは厳しい。好きなレスラーが若くして亡くなるのは、とてもさみしいので、ステロイド禁止はとても良い事だと思うが、だがしかし、だがしかし今のWWEレスラーの体型は日本人レスラーともはやそれほど変わらない気がする。ステロイドを摂取しないと、ここまで筋肉量は減るのかと。イコール、レスラーの魅力は相対的に減少した。

まぁ、簡単にいうとレスラーのスター性が無くなったということなのだが、脱ステロイドの影響が大きいのは間違いない。

 

グローバル化によるコモディティ化

ファミリー路線、脱セクシー路線。原因はグローバルビジネスを狙っているWWEとしては、インドやヨーロッパなど倫理的に厳しいラインに合わせる必要がある。下品でばかばかしいシーンは、今度どんどん削られていくだろう。ご存知の通り、近年のWWEはインド市場を重視していることは間違いなく、マハラジャが王者戦線を張っていたことからも明らかであります。インドは性差別が強いからか、性描写はことごとく放送されないそうだ。ギリシャ彫刻などでも局部にはモザイクがかかるとかかからないとか。

自分がWWEで衝撃的だったのは、エッジとリタのベッドシーンでした。学生のときだったが、日本のプロレス(というか新日本プロレス)では絶対にありえないシーンが普通に行われていて、本当にたまげた。ショーン・マイケルズの下品なアピールポーズとかも、もしかしたらだめかもしれない。日本から見ると、そういった性に開放的な感じのアメリカンプロレスが1つの魅力でもあるのだが、今後そういった描写は無くなっていくと予想される。

さらに暴力的な描写は極力控えることになったりするかもしれない。集団リンチみたいなシーンもなくなっていくかも・・・将来WWEに一体何が残るというのだろうか。

 

ライバル団体の不在

WWEは勝ち過ぎました。

WCWとの抗争は、伝説として語り継がれるだろう。抗争の中、WWEはスターを次々と作り上げ、大物レスラーが集ったWCWを逆転、そしてWCW崩壊後の大物たちを獲得、当時のWWEはとんでもないラインナップだった。

しかし、その後はスターを作ることができたのだろうか?

ランディ・オートン、ジョン・シナ、ブロック・レスナーより下の世代はスターが少なすぎる。ローマン帝国くらい。競争の中で次々とスターが誕生した時代とは違い過ぎる。

WCW、ECWを吸収し、その後設立されたTNA(現インパクトレスリング)やROHは頑張っているが比較にならない規模。TNAには元WWEスーパースターが所属することも多いが、どうしても都落ち感があるし、逆にTNAからWWEに行くと出世した感じにみられるのが現状でしょうか。

どの産業でも、適度な競争関係の中にいる時が最も適切な状態なのだろう。新日本プロレスがWWEのライバルになれるよう、頑張ってもらいたい(今はまだ、なっていない)。

 

長々と書きましたが、経営的にも順調そうに見えるが、中身も将来性もそうでもないのが今のWWE。新日本プロレスファンとしては、攻めるのであれば今か。長年団体を支え、かつWWEを唯一無二の存在として輝かせていたアンダーテイカーが引退したのは正直WWEにとってかなり痛いと思われる。と思っていたら、2018年レッスルマニアで復活しましたが・・・まぁどちみち老い先は短しの状態である気がします。移り変わりの節目であることはWWEも十分理解しているため、いろいろと手を打っているのは素人目でも分かるが、まだ目に見えて効果が出ているとは思えない。去年を振り返ると、マハラジャの王座戦線もクルーザー級も裏目な気がして、熱が冷めてしまった原因でした。

 

アメリカのファンの嗜好は日本人と多少違えど、アメリカ人はかなり目が肥えていると感じる。みんなしっかりTNAやROHを見ていたりする。WWEはいつまでも甘えていられないのが現状だと思うが、いかがでしょうか?

 

以上、個人的な感想・雑文でした。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください