こんにちは、東二条司です。
もう2ヶ月も経っていますが、2020年4月30日に、私も保有しているタバコ株のアルトリア・グループ【MO】の1Q四半期決算が発表されました。
アルトリア・グループはその成り立ちの経緯上、アメリカ市場のみを担当する会社です。
そのアメリカは現在、新型肺炎・コロナウイルスの被害・影響が最も大きい国となっています。
米国株(というか世界的に株全般)の株価は乱高下を繰り返しており、タバコ株のアルトリア・グループも一時的に配当利回り10%という驚異的な利回りをたたき出すほど値下がりしました。
今後も高配当目当てでタバコ株に集中投資を継続する予定ですが、コロナウイルスがタバコ産業にどれほど影響を与えるかは把握しておきたいところです。
拙訳ですが、アルトリア・グループのreportをざっと目を通しました。
結果としては、
コロナウイルスの影響は特になく、堅調なキャッシュフロー
むしろOCI、EPSは改善
マルボロのシェアが若干低下
といった内容でした。
では見ていきましょう!
Contents
コロナウイルスの影響
2020年度1Qは1月から3月に該当します。
アメリカでは、コロナウイルスの影響で3月中旬から経済活動の制限自粛を行っており、1~3月GDPはマイナス4.8%だったようです。
これはリーマンショック後の2009年依頼、11年ぶりの低水準ということです。
このコロナウイルスの影響を受けて、アルトリア・グループでは、多くの従業員がリモートワークに切り替えて感染拡大防止に努めているようです。
タバコビジネスにおいては、以下のようなコロナウイルスによる影響があったようです。
・一部タバコ販売店、IQOSショップの臨時閉店
・IQOS新製品の販売開始を延期
ただ、サプライチェーンの乱れによる原料調達への影響や物流面での影響は無いようです
また、アルトリアは電子タバコJUULへの投資、大麻会社のクロノへの投資を行っていますが、コロナウイルスによる影響は重大ではないと想定しています。
後述しますが、タバコの売上や営業利益への影響も見られないことから、コロナウイルスによるタバコ産業への影響は今のところ無いようです。
さて、問題はワインビジネスです。
アルトリア・グループはタバコ会社なんですが、サン・ミッシェル・ワインエステートという関連会社でワインビジネスも展開しています。
ただ、売上的には2019年度実績だと全体の95%がタバコ、4%がワイン、1%がその他と、サイドビジネス程度なものですが・・・
コロナウイルス・パンデミックによって、都市のレストランやバー、クルーズといった主要顧客での需要が激減したため、ワインビジネスにはかなりネガティブな影響がありました。
しかし、ワイン事業規模の比率が小さいため致命的な影響ではありません。
以上より、コロナウイルスによる事業への影響は、今後もモニタリングしていくとは述べられていますが、今のところは他産業に比べれば小さいようです。
2020年度1Qの売上及び営業利益(OCI)、EPS
トータルで1Q売上は6,359ミリオン$と、2019の1Qと比較して13%増でした。
2019の4Qは6,007ミリオン$でしたので、順調に売り上げは拡大しているようです。
営業利益であるOCIも2,400ミリオン$で20191Qよりも4%増となっています。

しかし、営業利益率が約38%と、あいかわらずとんでもなく高収益な会社ですね。
EPSについては、調整後EPSは1.09$という結果でした。

タバコ
いわゆるタバコ製品の売り上げは5,606ミリオン$、営業利益は2,370ミリオン$でした。
特に営業利益は昨年同時期と比べて20%以上改善されているという謎の伸びです。
2019年は減損処理があったことに加え、プライシングによる影響等が起因したということです。
勝手に推測していますが、おそらくコロナウイルスの影響で外出自粛による販管費の削減等があったのではないでしょうか。
マルボロのシェア
マルボロといえば私のような非スモーカーでも知っている超有名ブランドです。
アルトリアの主製品であり、マルボロのシェアが業績を左右するといっても過言ではありません。
おそらくマルボロブランドのマーケティングに注力しているはず、ですがこの第一四半期においてはシェア率を落としてしまったようです。
オーラルタバコ製品
無煙タバコの製品を指します。
アルトリアの全売上の1割程度がこのカテゴリの製品です。
口の中にいれておくだけでニコチンがとれるという点で一部の方には非常に需要があるようです。
売り上げは601ミリオン$、営業利益は416ミリオン$でした。
収益率が半端ないですね。営業利益率は約7割。
いかにぼろい商売なのかが分かります。
「ON!」というニコチンパウチ製品(嗅ぎタバコ)が、一押しのようですね。
ワイン
売り上げは146ミリオン$、営業利益は13ミリオン$と前年を下回っている業績です。
タバコ事業と比べると小さい規模であることがよく分かります。
配当金
配当金については、既に1株年間3.36$とアナウンスされています。
配当金は1月、4月、7月、10月と年4回払いとなっています。
EPSについては、上述通り調整後EPSは1.09$という結果でした。
配当金支払い予定は、0.84$/1株なので、配当性向は8割を切ります。
これは近年のアルトリア・グループの配当性向においては低い方ではないでしょうか。
今回の業績においてEPSは改善された素晴らしい数字でした。
最後に:引き続き買い進めます
コロナウイルスは肺炎を重篤化させることから、タバコとの関係性が当初から指摘されていました。
一方で最近、喫煙者はコロナウイルスに感染しにくいという説があるようですね。
この未知のウイルスについて何が真実かは分かりませんが、一つ言えることとして、少なくともアルトリア・グループにおいてはコロナウイルスによるタバコ産業への影響は限りなく小さかったようです。
むしろEPSは改善され、安心して今後も配当金を受け取れると感じています。
現在の株価は30ドル代で配当利回りは8%越えという高配当な株です。
大麻ビジネスであるクロノに出資もしており、他のタバコ株と一線を画す面もありますが、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】とリスク分散させながら今後も買い進めていきます。
これを書いている時点で、BTIを自分名義のみだと170株、MOは60株なので、両方300株くらいずつ持つまでは買い足します!
タバコを吸うならタバコ株を買おう。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
以下参考記事です。管理人は圧倒的にタバコ株を推奨しています。