管理人は、野立て太陽光発電を開始するにあたり、法人を設立し、法人名義で売電事業を始めました。これは、税金対策もありますが、価値のない土地に融資を組んで設備を建てる太陽光売電事業を個人名義で始めると、与信上の影響があり、不動産投資に影響を及ぼすのではないかと危惧したことが発端です。
法人を設立して、最初の壁が法人口座の開設でした。
政策金融公庫に融資のお願いをしに行ったときに、「法人で融資を受けるなら、法人名義の銀行口座が必要」と担当者に言われました。
なるほど、そらそーだ、と思い、いくつかの銀行に口座開設をしに行きました。
これがなんと、なかなか苦戦しました。
おそらく日本人であれば、銀行口座の開設はその日に銀行行けば、多少は待たされるが当日中に口座ができるイメージを持っていると思いますが、法人口座にはそれは全く当てはまりません。
何日も待たされたあげく、開設不可の連絡が来るのが通常という厳しい戦いでした。特に、弊社のような開業したばっかりで何の実績もない会社に対しては本当に厳しいです。
結論から申しますと、メガ・準メガ中心に4行に口座開設をお願いしたところ、開設できたのは1行、りそな銀行のみでした。
銀行名 | 申込み | 審査結果 |
三菱UFJ銀行 | ○ | × |
三井住友銀行 | ○ | × |
みずほ銀行 | - | ― |
ゆうちょ銀行 | ○ | × |
りそな銀行 | ○ | ○ |
ゆうちょ銀行
ここで、私のおすすめ戦略ですが、まずはゆうちょ銀行にトライすることをお薦めいたします。
理由は、2つ。
1つは必要書類がHPに明記されており、かつ必要十分であることから、ゆうちょ銀行に従って書類を揃えれば、他の銀行にもそれを持っていけば足ります。
必要な書類は、以下の通りです。
(1) | 法人の履歴事項全部証明書(原本)※1、2 |
(2) | ご来店者の公的な本人確認書類(運転免許証等、顔写真付きの証明書類)※3 |
(3) | ご来店者と法人の関係を証する書類(委任状等) |
(4) | 法人番号が確認できる書類(法人番号通知書等) |
(5) | 法人の印鑑証明書(原本)※1 |
(6) | 代表者印の押印がある(主要)株主名簿または(主要)出資者名簿 |
(7) |
次の書類のいずれか(設立後6か月以内の法人に限る)
所轄税務署あての法人設立届出書(控)
所轄税務署あての青色申告承認申請書(控)
主たる事務所の建物登記簿謄本(現在事項証明書)(原本)※1 または主たる事務所の賃貸借契約書(原本) |
2つ目の理由としては、最も開設しやすい銀行、と言われている(いた)からです。
これは、融資担当者も言っており、インターネット等でも、他は落ちたがゆうちょ銀行は通ったというような投稿がちらほら。
ゆうちょ銀行は、最寄の郵便局に書類等が受け付けられたのちに本部にて審査されるようです。私は受付から2週間後くらいに、開設不可の連絡が郵送できました。この時、提出した書類もそっくりそのまま返ってきました。ゆうちょ銀行が一番通りやすいと聞いていたので、軽く絶望でしたね。
三菱UFJ銀行
UFJは最寄の支店に飛び込みで、法人口座開設の話をしました。
ゆうちょ銀行に提出した資料と同じ資料を用意して訪問、担当者が受け付けた際には太陽光発電事業の話をヒアリングされました。一応、事業計画的な資料も持って行っていたので、それで何とか説明しました。(ほかの銀行では、事業の概要等は一切ヒアリングされませんでした。UFJだけでしたね)
担当者は、何度もバックオフィスに戻ってはいろんな方々と確認作業をして戻ってきてくれるのですが、結論としては、口座開設の審査には通らないだろう、ということでした。日本最大のメガバンクですが、担当者さんには非常に親身に対応してもらったと思います。しかも、当日で結論を出してくれるという、最高の対応。巨大組織のイメージと違って驚きました。
三井住友銀行
最寄の支店に飛び込みで、法人口座開設の話をしました。
ゆうちょ銀行に提出した資料と同じ資料を用意して訪問、担当者が受け付けてくれたのですが、事務的な割には非常に待たされました。そして提出した際には、審査にはお時間がかかります、ということでいったん帰宅。その後は待てど暮らせど何の連絡もございません。
連絡がないので開設は不可だったと理解していますが、釈然としませんね。
りそな銀行
最寄の支店に飛び込みで、法人口座開設の話をしました。
ゆうちょ銀行に提出した資料と同じ資料を用意して訪問、担当者が受け付けてくれたのですが、審査にはお時間がかかります、ということでいったん帰宅。
その後、約1週間後くらいに、電話が。
「口座開設OKです」
とあり、無事に法人口座の開設に至りました!
ただし、2点条件がある、と。1つはりそなVISAカードへの加入、もう1つはりそなビジネスダイレクト、というインターネットにおける残高確認や振り込みができるwebサービスへの加入。
両方、年間費がかかるのですが、背に腹はかえられん、ということでしぶしぶ了承し、口座開設に至りました。
というわけで、無事にりそな銀行で口座開設することができ、融資も売電金額も全てこのりそな銀行口座を通じて決済されています。
上記にも書きましたが、まずはゆうちょ銀行にアタックすること。これで資料も準備ができます。
予想ですが、やはり開業したてほやほやの会社がメガバンクで法人口座を開設するのは難しいのでしょうね。準メガであるりそな銀行、ゆうちょ銀行がねらい目、それでもだめだったら、地方銀行を攻めていくつもりでした。
是非、ご参考にして、皆様におきましても無事に法人口座の開設が済むことを願っております。
