【男性不妊】妻が妊娠に至るまでの記録(1)不妊治療の基礎知識【不妊治療】

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今年の秋に、父親になります。これを書いている現時点で、妻は妊娠4ヶ月なのでまだ油断は禁物ですが、つわりで苦しそうにしているので、今のところ順調のようです。

さて、実は2年間ものあいだ、夫婦で不妊治療を行っておりました。筆者は男ですが、かなり真摯に男性不妊についても取り組みました。男の自分ができることは具体的には、サプリメントの摂取、食事への配慮、生活習慣の改善などでした。妻の頑張り、治療の経緯もあって、無事妊娠という結果に至り喜びも一入なのですが、不妊治療期間という辛い先の見えない滅入った日々を経験したため、辛い気持ちの中で治療を続けている大勢の方々にも早く幸運が訪れることを心から祈っているばかりです。

以下の手記は男が書いたという意味で貴重だと感じています。世の中、まだまだ不妊といえば女性の問題と扱われていますから……。我々の経験が一人でも多くの方に役立てばと思い、ここ今までの経緯を記します。

まず、この記事では前提となる不妊症の基礎知識を纏めたいと思います。

そもそも不妊症とは?

赤ちゃんが欲しいがなかなかできない。あっちの夫婦は簡単にできて幸せそうなのに……。そんな感情から夫婦は不妊症と向き合うことが多いのかもしれない。実際、私たちもそうでした。いまやカップル6組のうち1組は悩んでいるという不妊。そもそも不妊とはどういうことなのか?「Yahoo! ヘルスケア」によると、

 

妊娠を希望して一定期間の性生活を行っているにもかかわらず、妊娠が成立しない状態を不妊症といいます。

出典「Yahoo!ヘルスケア」

 

一定期間とありますが、厚生労働省は1年間と指標を定めています。1年間とは意外に短いですね。我々夫婦もこれに則って、1年間で自然妊娠を諦め、人工授精に移行しました。

 

不妊症の原因

さて、では何故不妊症という症状があらわれるのでしょうか?理解するには、まず妊娠のメカニズムを把握する必要があります。

妊娠とは、まぁ簡単にいうと男性側の精子を女性側の卵子が出会い授精、その受精卵が着床することです。もう少し詳しく書くと、精子が男性器か女性膣内に発射され、女性体内で作成された卵子が排卵されるタイミングで出会い、その後受精卵が子宮壁に付着し、そのまま育つことが必要です。

以上を踏まえて妊娠しない原因を大まかに分類しますと、

①精子と卵子が出会っていない、

②精子の能力不足で授精できない、

③卵子の能力不足や女性ホルモン異常のため授精できない、

④授精するものの着床力がない、

といったことが挙げられます。これらの原因は一部であり、他にも様々な原因が挙げられると思います。

 

精子と卵子が出会っていない

そもそもこの2つが出会わなければ授精することはありません。授精排卵は周期的(28日に1度)に行われますので、その直前に性行為を行う必要があります。生理不順の方は、整える必要があるかもしれません。具体的な改善方法として、排卵日チェッカーを使用することが挙げられます。自宅で簡単に排卵日を把握することができるので、とても便利です。また妊活の最初のステップであるタイミング療法では専門医が女性ホルモン数値や体温から排卵日と性行為の日にちを指定してもらえます。排卵日チェッカーよりも正確だと思われます。

精子の能力不足で授精できない

いわゆる男性不妊というものです。

仮に精子と卵子が出会っていても精子に能力が足りない場合は授精しません。ここでいう能力とは大まかに、正常な濃度と運動性、形が挙げられます。

 

意外に重要なのが形です。精子の形は、細胞核となる頭部がありそこから尾のように鞭毛が生えているみたいな形が正常な形です。この精子の形は、不妊専門の大病院じゃないと観察することができないため、見落とされがちです。ただし、もちろん奇形もあって例えば尾が短い、分岐しているとか、頭部が奇形、例えば頭が円形でないとか壁が破れている部分があるとかであれば、授精能力は低いです。

 

運動性

濃度と共に重要な指標なのが、運動性です。精子は鞭毛で運動しているわけですが、動いている精子もいれば、高速で動いている精子もあったりで、授精するためには高速で動く元気な精子が有利です。精液検査では、高速前進運動率とか高速前進運動精子濃度という項目があり、これを指標として評価されていました。また専門病院に移行した後は、直進性も評価されました。動画で見ると分かりやすいのですが、ぐるぐる回っているやつもいれば直進しているやつもいたりします。直進精子が有るか否かも重要です。

 

濃度

濃度は精子能力を量る上で非常に重要な指標です。授精のイメージは1つの卵子に対して無数の精子が向かい、勝ち残ったたった1つの精子が授精するわけです。授精するためには確率的にも当然精子が多い方が良いに決まっております。

 

さて、以上を踏まえて男性不妊は症状としては4つに分類されます。

乏精子症 ・・・ 精子が少ない状態。指標としては精子濃度が2000万/mL以下 。2000万というと多い気もするが、普通の人は1万/mLとかあったりする。

無精子症 ・・・ 精子がまったく形成されない。芸能人のダイヤモンドユカイが無精子症を告白して話題となった。

精子死滅症 ・・・ 精子に受精能力がまったくないか死んでいるという状態。精子はあるものの、運動性が全くない。

精子過剰症 ・・・ 精子の数が逆に多すぎて、正常の2倍以上で、固まったりくっついたりする。

他にも精子無力症や精子奇形症など、様々な症状の通称があるようです。感度としては、多くの人は乏精子症なのかと思われます。統計によると男性不妊の9割は乏精子症とのことです。濃度や運動率が低い状態です。これは、タイミング療法だけでは授精する確率が低いので、人工授精(AIH)でプロの手で濃縮・調整されて、精液の質を高めることができます。

無精子症や精子死滅症の場合は、状態にも拠るようですが、手術が必要になるかもしれません。精巣から精子が出てこない場合などは睾丸を開き、精巣から精子を取り出す処置を行うようです。また精子バンクなどを利用することも考えなければいけないかもしれません。

まずは精液検査で自分の精子の状態を把握することが必要です。不妊の原因が男性側にある確率は50%とされていますので、不妊かも?と思った場合は精液検査から始めることを進めます。金額は、私の場合は町の婦人科では1万円もしませんでした。専門病院では1万2千円程でした。

また、勃起障害も男性不妊の1つの原因になりえます。

 

卵子の能力不足や女性ホルモン異常のため授精できない

仮に精子と卵子が出会っても、卵子の能力が足りない場合は授精しません。また、授精は女性の体内で行われるため、女性の体を制御するホルモンが乱れると、うまく卵子が排卵しなかったり、卵子が育たない可能性があります。そのため、女性ホルモンも重要な指標と認識されており、血液検査で都度ホルモン値は測定されます。

女性不妊も様々な要因が考えられます。このホームページでは触れませんが、一般的に言えば、女性の体は男性以上に複雑です。

 

授精するものの着床力がない

授精はするものの、壁になぜかくっつかないことも原因の一つと考えられます。受精卵の質が悪いこともありますが、母体の子宮壁に原因があることもあります。例えば壁にポリープがあって、うまくくっつかないケースなど。

この問題は、体外授精(IVH)を行っても解決しません。根本的に体の能力を高めることが必要です。子宮癌で摘出したといった大きな問題が有る場合は、代理出産という方法があります。向井亜紀さんがその方法で母親となったのは、当時大きなニュースでした。

原因について大まかに書きましたが、もちろん他にも様々な要因があります。

簡単に原因が分からない場合もあります。あらゆる検査で基準数値以上であっても、結果が全てです。妊娠は、本当に奇跡の事象なのです。

 

そもそも妊活とは?

筆者を含む男達にとって、妊活と言われてもピンと来ないかもしれないが、上述したとおり最近よく言われているのは、不妊の原因は男:女で50%:50%だということである。

しかし、妊活をやってみて思うのは、妊活自体はやはり女性が主体であり、女性が通院する回数が圧倒的に多いです。特に人工授精以後は、女性は月に数度、病院に行かねばならず、働いている場合は有給を使用して会社を休まねばなりません。

さて、妊活とは、3つのタームに分類することができます。スタンダードな妊活は①タイミング療法期、

②人工授精(AIH)期、

③体外授精(IVH)期

3つのタームです。進めば進むほど、金銭的にも精神的にも苦しいです。

 

前触れの基礎知識だけで長くなりました。次回に続きます。

次記事:【男性不妊】妻が妊娠に至るまでの記録(2)我々の妊活年表【不妊治療】

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