【エネルギー管理士に合格しました!】(1)合格体験記

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弁理士試験の次はエネルギー管理士試験と節操の無い受験の仕方ですが、エンジニア的な仕事をしているため、半分くらいは業務的に受験しました。
見事にエネルギー管理士(熱分野)に合格したので、以下に合格体験記を記します。

1年目

経緯

某化学会社に勤務し、製造現場から本社に異動したのが5年目の秋。与えられた主な業務内容が、○新工場などのプラント設計、○技術移管(BCPが主目的)、○設備管理(減価償却など)、○EHS管理などであり、設備系に携わることになって、かなり苦労しました。原因は①専門知識がない、②社内人脈がない、③ビジネススキルがない、といった分析をしたうえで、②と③は時がたてばなんとかなる、しかし①「専門知識が足りない」に関しては勉強するしかないため、高圧ガス<乙種化学>を2014年11月に受験することになりました。まぁ、高圧ガス<乙種化学>の受験は業務命令でもありましたが、その命令があったのは1月くらい。受験まで10ヶ月もあったのです。だいぶ先だったので、やる気が出ないなぁと思っていたら、夏に行われるエネルギー管理士という資格の試験を知りました。この試験は、熱分野と電気分野に分かれていて、僕は電気に関して全くの素人でしたから必然と熱分野の受験を考えます。高圧ガス試験に先立ち、8月に行われるエネルギー管理士試験(熱)を自主的に受験という流れです。ちなみに、長年の目標でした弁理士試験の勉強も並行してやっていました。個人的には、けっこう大変な時期でした。

試験概要

さて、早速インターネットで検索して、試験概要を調べます。試験は、だいたい以下のような特徴があります。
○試験は8月1週目日曜日。
○熱分野と電気分野がある。1課目だけ共通。
○本試験は4課目あり、課目別合格制(合格課目は2年間有効)。
○合格は60%の正答。
○合格率は20%程度。
○試験以外にも講習で資格取得できる道もある。
○電卓使用可。ただし、関数電卓不可。計算問題が出る。
課目合格は2年間免除されるため、1度の受験で全科目合格しなくとも、3年で全科目を合格すれば試験に合格ということになります。特筆すべきは3つ。まず一つ目、受験料が17,000円と異様に高いです。ぼったくりだろ、これ。そして、二つ目、試験時間長すぎ。全科目を受験した場合、朝9時開始で終わるのは18時前です。かなりタフな試験です。最後に三つ目、真夏です。一番暑い時期に試験です。こんな真夏に試験勉強することあるのだろうか
以下に課目ごとにレビューを記します。

【Ⅰ.エネルギー総合管理及び法規】

課目としては、一番簡単。しかし、個人的には一番苦労した。
法規の問題(50点)とエネルギー情勢(50点)、熱力学及び電気の基礎的な問題(100点)が出題範囲です。熱分野・電気分野、共通の課目となります。しかし、簡単とあなどってはいけません。熱分野を受験する僕にとって、最大の難関は、電気系の問題でした。基礎的なのは分かるのですが、とりあえず意味がわかりませんし、全然取っつけません。三相とか交流とかインピーダンスとかリアクタンスtか……。この辺は、しっかりと出題されるので、きちんと対策するべきです。ちなみに、電気専攻の人であれば非常に簡単はレベルだと思われます。また、法規は覚えるだけなのですが、理系の人全般は法律の学習が不得意のため、しっかりと対策すべきです。
参考書は[エネルギー管理士試験講座[熱電気共通] I巻 [平成25年度改正省エネ法対応版] エネルギー総合管理及び法規 省エネルギーセンター編]を購入しました。オーム社の参考書でもよかったのですが、どっちでも変わらないかなぁと思います。

 

【Ⅱ.熱と流体の流れの基礎】

課目としては、一番難しい。
熱力学(100点)、流体工学(50点)、伝熱工学(50点)の計200点満点です。計算問題が多く、かつ難解です。熱分野のエネルギー管理士試験で、最も時間をかける課目となります。
「熱力学の基礎」は、熱力学の法則、理想気体、蒸気サイクル、などが範囲となります。特に対策が必要なのは、蒸気サイクルでしょうか。全サイクルを理解しておかないといけません。
「流体工学」では、流れの状態や方程式、ベルヌーイの定理、ハーゲンボアズイユの法則、粘性流体などが範囲です。流れの状態をはっきりと理解し、式を作って、答えを導くためには、かなりの理解が必要です。
「伝熱工学」は、伝導、放射、熱交換などの現象についてです。上記に比べれば、比較的簡単です。個人的には、無次元数(ヌセルト数、レイノルズ数など)が苦手でした。
課目Ⅱは最大の難関となります。点数配分的に、最も対策すべきは「熱力学の基礎」です。私個人としては、伝熱工学の方がなじみがあったので、流体工学の対策はあまりすすみませんでした。
また、参考書としてオーム社の[エネルギー管理士実戦問題 熱と流体の流れの基礎]を購入しました。

 

【Ⅲ.燃料と燃焼】

燃料と燃焼は、過去問を数年すれば、かなり簡単に高得点が取れると思います。「燃料」は、ほとんど記憶です。気体燃料、液体燃料、固体燃料、セタン価・オクタン価、燃料の特性や試験方法など、難しくはありませんが、馴染みが無い人がほとんどだと思います。全部は覚える必要はありません。
「燃焼」は主に燃焼計算を問われ、完全に同じパターンでしか出題されません。だいたいの問題において、とある成分量の燃料を燃やす時に燃焼計算はうまくいけば、満点も狙えます。こちらは、繰り返し問題を解いて、マスターしておくべきです。私は、過去問を省エネルギー庁のホームページからダウンロードして、取り組みました。
また、参考書としてオーム社の[エネルギー管理士実戦問題 燃料と燃焼]を購入しました。

【Ⅳ.熱利用設備及びその管理】

課目Ⅱに次いで、難しいと思われます。また、この科目には、選択問題があります。
熱利用設備に必要な計測・制御(計装器の種類、PID制御とかラプラス変換とか)が主に問われ、さらにボイラーやタービンの設備に関する問題があります。設備の問題は、各設備の種類(ボイラーなら丸ボイラー、水管ボイラー、煙管ボイラーといった風に)を覚える必要があります。さらに、コージェネ、コンバインドサイクル、燃焼率の向上、環境対策といったエネルギー管理士の業務っぽいこともこの課目に含まれています。
280点満点中、計測・制御が100点、ボイラー、タービンが100点、選択問題が80点です。
ちなみに選択問題は以下の4題から2題選びます。

・熱交換器・熱回収装置
・冷凍・空気調和設備
・工業炉・熱設備材料
・蒸留・蒸発・濃縮装置、乾燥装置、乾留・ガス化装置

私は、①熱交換器・熱回収装置、④蒸留・蒸発・濃縮装置、乾燥装置、乾留・ガス化装置、の2題を選択するつもりで、勉強しました。理由は、業務上、熱交換器及び濃縮装置の設計に携わったため、なじみがあったからです。選択問題は、点数配分が低く、どの問題も難易度が高いわけではないと思いますので、個人的な好みといいますか、担当した設備を選ぶので問題無いと思います。
この科目は難しいのですが、私は業務上、勉強していた範囲もありました。設備系の仕事をしている方でしたら、勉強しやすいと思います。
また、参考書として、オーム社のエネルギー管理士実戦問題 熱利用設備およびその管理を購入しました。

過去問

ちなみに、過去問集は購入しなかった。理由は、省エネルギー庁のホームページに問題と解答はアップロードされているし、解説は調べればなんとかなると思ったから。今思うと、やっぱり買っておくべきだったかもしれない。過去問は、粛々と3年分くらいやりました。

試験当日<2014年8月3日>

試験日は、真夏の最中に行われました。まじ、クソ暑かったです。東京受験は武蔵大学江古田キャンパスというところ。生まれて初めての練馬区でした。
朝9時開始、午前は【課目Ⅲ 燃料と燃焼】→【課目Ⅳ熱利用設備及びその管理】を受験。かなり手ごたえ有り。ここで昼ごはんは、キャンパス近くで、アメトークのそば芸人とかで紹介された立ち食いそばの南天へ。立ち食いそばということだったが、座席でそばを食う。
そして、午後、まずは最難関の【課目Ⅱ.熱と流体の流れの基礎】を受験。約2時間、全く手がでませんでした。難しすぎる。手ごたえなさすぎ、撃沈とはまさにこのこと。すっかり心が折れた私は、体力的にも限界で、【課目Ⅰエネルギー総合管理及び法規】を受験。正直、集中力はもちませんでした。

結果

2日後、省エネルギー庁にアップされた模範解答で正答率を計上したところ、課目Ⅲと課目Ⅳは90%程の正答率。やはり、手ごたえ通りの結果。そして課目Ⅱが30%程度、課目Ⅰが55%程度でした。やはり、課目Ⅱは全然ダメでした。そして、精神的に心が折れた後に受験した課目Ⅰが合格率(60%)にぎりぎり届かなかった。もしメンタル的にタフであれば、と悔やまれます。
9月に、正式な通知で不合格が通知されました。1年目の結果は、やはり[Ⅰ.エネルギー総合管理及び法規]と[Ⅱ.熱と流体の流れの基礎]は不合格、[Ⅲ.燃料と燃焼]と[Ⅳ.熱利用設備及びその管理]は合格しました。不合格理由を分析すると、課目Ⅰは、電気の問題に全く手をつけていなかったこと。課目Ⅱは練習不足でしょうか。課目Ⅱに関しては、過去問を購入して取り組んでいれば、計算過程も勉強できたし、もっと点数に結び付いたかなぁと思います。とりあえずまぁ、
課目ⅢとⅣは課目合格、つまり来年受験するなら、課目ⅠとⅡだけの受験でよいとのこと。せっかく課目合格したので、来年こそは合格します!以上が、1年目のエネルギー管理士不合格体験記でした。

 

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2年目

リベンジの試験勉強

昨年受験し、2課目合格をしているため、半分は終わっているとポジティブにとらえ、今年も受験。今年の本試験は2課目。一番難しい課目と一番やさしいが個人的には嫌いな課目が残りました。課目合格は2年間免除されるため、今年と来年で全科目を合格すれば試験に合格ということになります。今年もまた異常に高い受験料(17,000円)を支払う。やっぱり、ぼったくりだろ、これ。去年より有利なこととして、昨年は一日試験を受けていましたが、今年は2課目でいいので14時から18時までとなる。つまり、もうスタミナ切れは理由になりません。
今年は、5月に弁理士試験を受験していたため(結果は短答で不合格)、エネルギー管理士対策を6月から対策。弁理士試験が二次の論文に進んでいれば、どうしていたのだろうか。
今年受験する2課目についての対策を記します。

【Ⅰ.エネルギー総合管理及び法規】

課目としては、一番簡単、なはず。
昨年の失敗は、かける時間が少なかった事及び電気の基礎的な問題に対して対策をしていなかった事が挙げられる。参考書として、昨年購入した[エネルギー管理士試験講座[熱電気共通] I巻 [平成25年度改正省エネ法対応版] エネルギー総合管理及び法規 省エネルギーセンター編]を引き続き使用。今年は、省エネルギーセンター編集の過去問を中古購入し、6年分の過去問を解いた。問題Ⅲにあたる、熱力学及び電気の基礎的な学問は、練習でずいぶんと成長した。しかし、問題Ⅰにあたる法規の穴埋めは依然として点が取れる気配が無いまま当日を迎えることになってしまいました。

【Ⅱ.熱と流体の流れの基礎】

課目としては、一番難しいと思われます。去年は30%程度の正答率でした。
今年は、ほとんどこの課目対策に時間を費やすことになりました。点数配分的に、最も対策すべきは「熱力学の基礎」です。
また、参考書としてオーム社の[エネルギー管理士実戦問題 熱と流体の流れの基礎]を引き続き使用。そして今年は、「やさしい熱計算演習」(省エネルギーセンター)を購入。このテキスト購入は大正解でした。これで計算問題をかなりやりました。しかも解説がかなり細かく、詳しいため、だいぶ勉強になりました。そしてさらに中古購入した過去問で6年分の過去問を解いた。「やさしい熱計算演習」が選んでいる問題が易しくなかったことが判明。難しくかつ洗練された問題をしっかりと取り組んだことで、最近の過去問なら、熱力学なら満点、流体力学・伝熱工学も7割以上は点数が取れるようになりました。ずいぶんと実力をつけた気がしました。

試験当日<2015年8月2日>

当日は、やはりクソ暑かったです。場所は、明治学院大学というところ。白金台にあります。田舎者からすれば、超まぶしい場所です、白金。
去年と違い、今年は14時から課目Ⅱの試験が始まります。昼飯を家で食べ、13時半くらいに会場入り。準備万端。しかし、会場はクーラーが効きすぎ。
まずは【課目Ⅱ.熱と流体の流れの基礎】を受験。約2時間、解ける!簡単です!ありがとう、「やさしい熱計算演習」。7月ずっと計算問題を解いていたため、課目Ⅱはかなりの手ごたえでした。続いて、【課目Ⅰエネルギー総合管理及び法規】を受験。うーん、まぁぼちぼちかなぁ。あまり手ごたえはありませんでした。

結果

2日後、省エネルギー庁にアップされた模範解答で正答率を計上したところ、課目Ⅰは70%程度、課目Ⅱは80%程度の得点が取れていました。課目Ⅱに関しては、熱力学の問題は満点でした。無事に60%を超えているため、マークミス等が無ければ、合格だと思われます。今回は、十分な時間をかけて対策したため、答合わせはドキドキしながら手を震わせていました。あー、良かったです。
後日、ちゃんと合格通知が来ました。無事に合格しました。

最後にアドバイス

勉強に関しては、過去問と「やさしい熱計算演習」をやりこんだのが良かったと思っています。また、試験に関しては、試験当日は、上着を持って行った方がいいです。真夏のクソ暑い時に試験するのですが、教室は冷え切っている可能性が高いです。

 

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(3)合格率の推移

(4)参考書と費用

(5)まとめ

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